日本人しかいないとこに行きたいんじゃ

　欧米・オーストラリア６カ国の訪日旅行検討者に人気の観光コンテンツは「日本庭園」が１位で、「都市散策」「すし」などと続くことが、関西観光本部の調査で分かった。同地域からの観光客を誘致するのが狙いで調査し、今後の情報発信の際に役立てる。２０２５年大阪・関西万博の開催を理由に、関西に訪れたいとの意向を示したのは約半数を占め、重要なコンテンツになることも分かった。

　同本部は、対象地域から関西への訪問意向率の向上を目指しており、需要を把握しようと調査を実施。昨年１２月～今年３月に、インターネット上で３０２４人から回答を得た。

　約１２０のコンテンツから「興味がある、体験したい」項目を複数回答で尋ねたところ、５１・７％が「日本庭園」を選択。４位以降には「山・富士山」「景観・絶景体験」「桜」「寺社仏閣」「滝」と続き、自然を楽しもうとする傾向が浮かび上がった。

　別枠で万博について尋ねたところ、認知率が６５・５％。開催地域を訪れたい気持ちが「とても高まる」「高まる」は計５０・４％だった。

　訪日外国人の行動実態を把握するため、昨年１１月～今年１月には関西の主要観光地で、全ての国を対象に１０４８人に対面調査も実施。このうち６６％が宿泊地として大阪市か京都市を選び、日帰りで他地域を訪問するなどしており２極集中の現状が浮き彫りになった。

　同本部は、需要の高い観光コンテンツを反映した動画や特集記事を運営サイトに掲載したり、２市以外の宿泊型周遊を促すキャンペーンを推進する方針。

　桑原宗久デジタルマーケティング部長は「政府が掲げる旅行客数や消費額の目標達成を、関西からけん引していきたい」と意欲を示した。



大阪日日新聞　2019年5月31日
https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/190531/20190531032.html